近年では地球温暖化などの観点から、再生可能エネルギーに注目が集まっています。
様々な再生可能エネルギーの一つとして、ヨーロッパを始めたくさんの国が風力発電の導入を行なっています。
発電市場において大きな成長幅を占める発電方法で、今後の電力市場において重要になると考えられます。

風力発電の主力は陸上設置型

風力発電の主力は陸上設置型です。
ブレードと呼ばれる回転羽を回すことで発電を行いますが、ブレードを回せるだけの風を確保するためには設置する場所が求められます。
しかし、場所には限りがある上、騒音などの問題があるのが現状です。
そこで注目されているのが、風を確保することができ、騒音などの問題を減らすことのできる洋上風力発電になります。
洋上風力発電は、海洋上に風力発電の設備を作って海の風を使って風車を回して発電をする方法です。
海の上であれば陸上とは異なり、強く安定した風力を得ることができます。
この方法は大きく分けて2種類があります。

ヨーロッパで研究が進められている浮体式

浮体式は、ポルトガルなどのヨーロッパで研究が進められている方法です。
洋上に浮かんだ浮体式構造体を利用する方法で、世界各国で設置が進んでいます。
日本も遠浅な海岸が少なく着床式工法は難しいことから、浮体式での発電が主になります。
イギリスなどで設置されているのが、着床式になります。
着床式工法は、プラントの基礎を海底に固定して発電を行います。
支持物体が流体力荷思に支えられていて、海上だけではなく河川などの水上を利用して直接風力発電装置だけではなく、制御や監視装置を設置して月電を行います。
日本では、銚子市で行われています。
海外では特にイギリスが、積極的に取り入れている方法です。
イギリスは国土面積が狭いため洋上での発電につながっていて、長い海岸線があるため発電機を設置する場所を確保しやすく、遠浅な海であるため着床式工法をやりやすかったなどの条件が揃っていたとされています。

洋上風力発電の具体的なメリット

洋上風力発電の具体的なメリットとしては、大型化することができ、複数の設備を設置することが可能なことが挙げられます。
また、陸上から離れた場所に作ることが多いため、騒音が起きても人に影響することが少ないのもメリットです。
また景観破壊も起きにくくなります。
陸上に比べて安定した強い風が吹いているというのもメリットです。
不安定な陸上風よりも海上風の方が優れていて、変動も少なくなっています。
再生可能エネルギーですので、温室効果ガスなどが出ないというのも良い点と言えます。
一部期間の算定では原子力発電以上にコストがかからない可能性もあるとして、注目されているエネルギーです。

洋上風力発電のデメリット

しかし、デメリットも多いという問題もあります。
特に大きいデメリットが建設コストがかかるという点です。
発電所の建設は大掛かりですので、その分建設費用がかかります。
特に洋上風力発電の場合は海底に基礎を築いたり、海底送電ケーブルを敷く必要があるなど陸上よりもコストがかなりかかります。
建設だけではなく、その後のメンテナンスも問題です。
費用だけではなく、メンテナンス自体を慎重に行うことが必要です。
陸上から遠いため遠隔メンテナンスや、運用状況をきちんと把握することで設備利用を高めることが求められます。
厳しい環境だからこそ、メンテナンスは重要です。
漁業への影響も心配されています。
風力を発電する際には巨大なタービンを建設しますが、土台のところにはその海とは異なる環境が生まれる可能性は十分考えられます。
日本ではデータ数が少ないため検証が難しいですが、何らかの環境問題が発生するリスクはあるとされています。

陸上に作る風力発電よりも1.5〜2.6倍の資金が必要

そのほかの課題としては、電力価格が高いということなどが挙げられます。
陸上に作る風力発電よりも、1.5〜2.6倍の資金が必要だと言われています。
発電にかかる費用が高くなるため、電気代も高くなっていきます。
価格競争が激しい電力市場においては不利になってしまい、価格を下げなければ利用する人もいなくなってしまいます。
技術革新をすることで電気価格を下げることが期待されていますが、現状では政府の支援に頼らざる得ないという状況です。
採算が合わないと考えている会社も多く、民間企業だけでは価格競争力を上げられないのです。
そのため各国政府の支援体制によって、市場競争力が大きく変わってきます。
このような市場競争力を高めるためにも、求められているのが技術革新です。
しかし、未だ技術的な課題は多く、安全に稼働させるためには高度な技術だけではなく、送電率などの技術も求められています。

まとめ

日本は島国ですので、洋上風力発電は向いている国だとされています。
高度な造船技術を持っているからこそ、浮体式の技術革新においても優位性を示せるのです。
つまり日本の技術力が市場競争力高めるためのアドバンテージになると考えられます。
技術面やコスト面など様々な問題がありますが、新しい技術としてこれからも注目され続けるのは間違いない発電方法です。

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